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VALUE

eGuaranteeが生み出す価値

CASE02

Introduction

業務負荷軽減を実現する
「債権一括保証サービス」

一般的に建材業界は商品が多種多様なため、関係業者の数が多いという特徴がある。さらに、債権回収サイトが長く、中小企業が多いこともあり倒産確率も高い。大手建材メーカーとなれば、その取引先は数千社にのぼる。イー・ギャランティは、大企業に対しても保証サービスの提供を行っているが、その過程で新たなビジネスチャンスの光が見えてきた。それは、負荷が大きい社内の債権管理業務を解決するための、新たなサービスを提供することだった。

Phase 1

5000社の取引先の
債権管理の業務負荷

お客様である大手建材メーカーの取引先は、およそ5000社。私が当初考えていたのは、特に取引額が大きい得意先のリスク引き受けを中心とした保証の提案でした。建材業界に限らず、卸売業や製造業など、多くの取引先を持つ企業は、そのほとんどを小口債権が占め、大口債権の数は限られることもしばしば。そのため、経営に対するインパクトの大きい大口債権を当社が引き受けることで、お客様の経営の安定に繋がると考えたからです。

しかし、債権管理グループのグループ長から、業務フローをヒアリングしていく中で、気づいた点がありました。それは、債権管理業務自体が非常に大きな業務負荷となっていたことです。5,000社と取引があるということは、単純に言えば5,000の債権を管理しているということ。未回収債権管理、代金請求業務、入金管理、督促業務等々の煩雑な業務に対応するため、債権管理専門の担当者も数名アサインされていました。加えて営業担当者も、取引先申請、調査レポート取得、登記情報取得等々、取引先の与信に非常に大きな業務負荷がかかっていたのです。

Phase 2

一定債権額以下であれば
審査なしで一括して保証

しかし、私からは非常に大きな業務負荷に見えていても、長年その業務を行っているお客様はそれを課題と捉えていませんでした。そこで私は、ヒアリングを踏まえて課題を抽出し、業務負荷軽減によって得らえる成果を示し、その解決に向けた提案を行いました。それが、「債権一括保証サービス」の提供です。

通常の保証サービスでは、取引先から保証対象とする企業を選び、当社で1社1社審査した上で限度額を設定します。そのため、保証をかけていない取引先が債務不履行に陥ると、お客様は損失を被ることになってしまいます。私が提案した「債権一括保証サービス」は、一定債権額以下であれば取引先の審査なしで、どの取引先でも一括して保証するというもの。通常の債権保証サービスをアレンジしたものですが、建材メーカーにとっては、債権管理業務をアウトソーシングする形となるため、業務負荷軽減を実現することができます。それは、時間短縮や業務効率化、生産性向上に寄与し、「働き方改革」にもつながっていくことも訴求しました。結果、お客様から「面白い提案ですね」というお言葉を頂き、具体的な交渉が始まったのです。

Phase 3

与信管理費・人件費などの
コストを大幅圧縮

ビジネスにおいて、新規取引を開始したり取引金額を変更する場合、与信申請が必要となります。しかし、実際の与信審査には多くの時間がかかり、与信審査後、倒産により貸し倒れが起これば、債権回収にかかる事務負担も非常に大きくなります。企業間取引を行う以上、こうした数々の業務負荷やリスクは付いて回るものです。では、今回私が提案した「債権一括保証サービス」を導入すると、企業にどのような負荷軽減メリットがあるのか。

たとえば、債権額1,000万円以下の取引先にかけていた審査・調査費用や人件費が年間800万円で年平均200万円の貸し倒れ額があった場合。貸し倒れ損失も含めて年間1,000万円の与信管理コストが発生します。そこに、保証料400万円の「債権一括保証サービス」を導入すれば、年間600万円のコスト圧縮が実現できるのです。お客様にとってはコスト低減につながるだけでなく、管理業務に従事していた社員をより生産性の高い業務に振り向けることもできます。

Phase 4

顧客の課題解決に向けて
新たな切り口のサービスを具現化

提案から交渉、社内調整を含め、1年3ヶ月の時間を費やし、お客様である大手建材メーカーと「一括保証サービス」を成約することができました。

このサービス構築で難しかったのが、引き受けたリスクをいかに移転(流動化)するかでした。流動化は、通常1社ごとに価格を決めていくのですが、「一括サービス」はその名が示すように、一括してリスクを引き受けるため、事前に個々の債務者を精査してそのリスクを移転することが困難とされたのです。さまざまな試行錯誤の結果、最終的には債務者を告知してもらった上で、一括して流動化する手法を確立することができました。

「一括保証サービス」は、イー・ギャランティにとっても新しいサービスであることに加え、ボリュームの大きな契約であり、取引実績のない大企業を開拓したことなど、社内にも一定のインパクトを与えることができました。その後、同様のニーズに対してスムーズに対応できるよう「どこでもまもるくん」という名称でパッケージ化もされました。お客様の課題に沿って提案内容を自由に考え、それを具現化することができた非常に面白い案件だったと思います。

この案件を担当したのは

西山 千絵美

営業部門
営業第二グループ長

2007年入社 法学部法律学科卒。新規開拓営業および更改顧客を担当。主に大企業のOBや保険代理店等から顧客紹介を受け、クライアントに合った提案活動で新規開拓を進めると共に、既存顧客に対しては、定期訪問による顧客満足度向上の取り組みを推進している。

CASE

01

新たな保証サービスを活用し、
物流施設にテナント企業を
呼び込め!

CASE

02

業務負荷軽減を実現する
「債権一括保証サービス」

CASE

03

ベンチャー企業への
出資金保証サービス

CASE

04

企業間取引をサポートする
「決済代行サービス」